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0646夏焼城(愛知県) [城印象記]

愛知県豊田市稲武町夏焼字青木洞の夏焼城(夏焼城ヶ山城)を紹介します。



道の駅どんぐりの里いなぶの東方2kmほどの城ヶ山頂上が城になります。稲武町のほぼ中央、標高889m(比高稲橋より380m)の高い山です。

ほとんどハイキングです。実際、ハイカーも多く、道も整備されています。高い山とはいえ、直登・藪漕ぎがない分、楽な登城でした。もっとも、高いですから、それなりに息切れする様な歩きにはなりましたが。

登山には4つの道があるようです。

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登山口がわかりやすい大井平浅間ルートにしようかと思いましたが、距離が長く所有時間もかかります。結局、最短である馬野ルートを選びました。

馬野ルート 全長1,170m 所有時間40分
大井平浅間ルート 全長2,880m 所有時間1時間20分
井ノ入ルート 全長1,200m 所有時間40分
夏焼ルート 全長1,300m 所有時間50分

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+印のあるところが馬野登山口になります。ここまで安全に車はあがれ、余白地もあります。小さいですが案内板もあり、注意深く走れば迷うことはないかと思います。その登山口の写真です。

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ここからの比高は230mほどです。実際の登山口はもう少し先のようですが、ここから歩きましょう。

道は整備され、要所には案内板もあり、心配はいりません。ただ、けっこうな急坂ですね。こんな看板に励まされながら頑張りました。

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結局30分ほどで登りました。風が気持ちいい。

削平されていて、主郭は広いです。

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そして見晴らしがとてもいいです。稲武の町がよく見えます。

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城郭的にはこの角度でしょうか。下の曲輪がはっきりと見えます。

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もちろん下から見れば、切岸がよくわかります。

ただ曲輪に土塁はないですね。構造的には単純です。

ちなみにこの先を下ると夏焼ルートになります。

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主郭は広く、長方形に伸びています。東方面は少しなだらかに下がっています。その先は、二つの尾根になって下っているようです。まん中は谷のような断崖、南の尾根も急坂です。

北の尾根を進むのが井ノ入ルートです。城の搦め手です。山頂まで100mの看板がでているあたりですが、登山道が凸凹しています。堀切です。

私は縄張図を手に歩いて行ったので、その縄張図通りに(あたりまえのことですが)遺構があり、嬉しかったです。

堀切は2つあります。

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こうして見ると画像だと判りにくいですかね。現場でははっきりとわかったのですが。尾根の窪みの部分より、谷に落ちていく部分の削り込みの方が判りやすいのかな。写真の撮り方に工夫がほしいところです。

再び主郭にもどります。

ちなみに主郭にはこんな小屋があります。

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なかなか愛されている様子がわかって微笑ましいです。夏なら、こんなところで焚き木して、酒を飲むのもいいですよね。星空もきれいそうです。城ヶ山景を愛する会の自由帳があったり、登頂記念のどんぐりの湯の割引券があったりしましたが、夏焼城の説明もあったので掲載させていただきます。

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さて、この説明にもある「西方150mの小鞍部にある一条の堀切」を見に行かないといけません。

主郭を西にくだります。ここは大井平浅間ルートになります。

また、この方面が大手筋でしょう。曲輪があります。

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けっこう急です。こうしてみると城ヶ山は頂上付近がスッと伸びているような山な訳で、お城向きな山容です。振り返って見上げる主郭部は、いい感じです。

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体力のことを思うとあまり下りたくはないですが、どんどん下ります。

ありました。やはり山頂まで100mの看板あたり、もう少しくだったところでしょうかね。2条の堀切があります。

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下の堀切の方が深く刻まれている(残っている)ようでした。多分4つの堀切で、この堀切だけが堀切として認められているのでしょう。

堀切は、遺構の中でも人工的な意志を感じるものなので、堀切をみると城があったなと一番実感できますね。

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ひとつ気になったのは、その山頂まで100mの看板あたりにある窪み。竪堀のようです。この窪みにより、細い大手道を直進するように誘導していると思うと遺構に思えます。けど全体の作りからして、掘ったというより、自然的造形を利用したと見る方が妥当でしょうか。

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全体に、安直な構造でもあり、素朴なお城です。堀切も小さいですし、土塁なども見られません。古い時代のものでしょう。

が、稲武の城としては重要な、良い城を見ました。ハイキングを楽しむような気持ちで、登城してみてください。

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