0030三大悪夢
悪い夢を見た。この頃、あまり夢を見ないのに珍しいことだ。
ああ、子ども頃、夢にうなされる、なんてことがよくあったなと思う。三大悪夢なんて呼んでいた。こんな夢、見たことありますか。
1.美味しいご馳走を前に夢が消えていく夢
子どもの頃は社会全体にも貧しかったと思う。もう戦中戦後のようなひもじさは無かったものの、ご飯を腹いっぱい食べたい、美味しいものを食べてみたい、そんな欲求はけっこうあった。だから、美味しい料理が並ぶような夢はよく見た。
お寿司の食べ放題とかケーキの食べ放題なんて、憧れだったなぁ。
けど、夢ではそれを食べることが出来ない。美味しい料理のイメージが鮮明になればなるほど、夢から覚めてしまうのである。
今は、普通に食べ放題のお店があり、そういう店も利用したりする。
回転寿司などは、次から次へとお寿司が現われ、食べ放題状態なのだ。
現実が夢の世界を越えてしまった。今では見なくなった夢だ。
2.追われて逃げるが、だんだん足がもつれ走れなくなる夢
いろいろなシチュエーションがあったと思う。自分が犯罪者になったり、悪い相手に追われたり。それが人間じゃなくて、怪獣だったり、妖怪だったり。とにかく、必死になって逃げるのである。
最初は余裕があるのだが、だんだん切羽詰まってくる。体が動かない、うなされるような夢となって、最後は目覚める。
子どもの頃にはよく見た気がする。
それが、いつの頃からか見なくなった。
追ってくる奴の正体を確かめたい、追ってくる奴と戦ってみたい、そう思ったら、そんな夢見なくなったような気がする。
3.次から次へと妨害が現われて遅刻する夢
追われなくなった頃からか、見るようになった悪夢だ。
中学高校の頃、よく見た。
あの頃が、一番遅刻ギリギリ、遅刻を気にして朝起きていたように思う。
とにかく、次から次へと妨害が現われたりする。あり得ない様なことが起こり、昼近くになったりするのだが、夢の中で目覚めて、あ、あと5分とか言って、また走ったりするのである。目覚めが悪い。
夢だけで実際は大丈夫だったことが多いが、時にはピンチの時間だったり、もうアウトの時間だったりしたこともある。
うなされる訳だ。
この夢には長く、時折苦しめられたが、仕事について、早起きをするようになって、見なくなった。
今では、こういった悪夢も、普通の夢も見なくなったなぁ。
なんだか、急に懐かしくなってしまった。子どもの頃の話、ということかもしれない。