0248麻績古城(長野県) [城印象記]
長野県東筑摩郡麻績村麻績の麻績古城、別名虚空蔵山城を紹介します。
服部氏または伊賀氏が鎌倉時代に築城したという古い城ですが、歴史的なことは詳しくはよくわかっていないようです。しかし、遺構はしっかり残っています。
法善寺そばの道を上がり曲がるところに、信濃観月苑の第二駐車場があります。ここを利用して車を停めさせていただきました。
登城口はその向かいです。U字の谷のような場所を登っていきます。近年、畑でも作ったのかなと思われるような段々がついています。
その奥まったところを右手に進むと堀切があります。落ちた堀から登ってきました。その尾根を左手に、高いところを目指します。
坂は結構急です。あたりに目をやると段曲輪らしきものが点在しています。自然地形らしくもあり、はっきりわかりませんが、斜面が凸凹している状態です。
そして、いよいよ見上げるような坂になり、巨石が点在。
さほどの比高もないですが、ちょっと息が切れそうな登り坂。登りきると石積みが迎えてくれます。もうここは主郭下。
主郭前面角は石積みで補強されていたのでしょう。右に回り込むと虎口らしい入口があり、主郭です。到着しました。
割と広い曲輪です。背後に土塁が見えます。主郭背後に土塁があるのは、信州の城によくみられる形です。
この土塁の奥が大堀切です。用意した縄張図でこの堀切の大きいのは予測していましたが、それにつけても深いので驚きました。
そして主郭を土塁の上から撮ったもの。ひと時思いにふけります。
いいですよね。
虎口から裏へ回り込む道がついていました。この堀切は大きいです。上手くこの大きさを撮りきれないです。何枚か撮ってはみたんですが。
堀切の向こうには曲輪が続いていました。その方面から振り返って撮ったものです。
側面には段曲輪もみられます。
麻績古城は主郭中心の単郭に近い印象を持ちましたが、主郭背後に曲輪を持つのも面白いですね。単純な構造の中にも、実戦的なイメージが広がります。
古い時代に作られた主郭を中心に、何度も修築の手が加えられ、より実戦的な城へと変貌していったのでしょう。
尾根に細長く曲輪が続いたあと、もうひとつ大きな堀切があります。これも大きな堀切で、前出のものより深そうですね。ただし、前出の大堀切は、それなりに掘り下げているようですが、こちらは谷の地形を生かして堀切としているようです。
しかし、それにしても、これならがっちりとした守りになることでしょう。堀底から撮ってみましたが、壁のようです。
そして、更に上の麻績城を目指しました。
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