0393車中泊で職務質問を受ける
実は今回、3泊目、秋田で車中泊中に見回りの警察から職務質問を受けた。確かに誰もいない駐車場で車中泊をしているのは、他から見れば怪しいことには違いない。しかし、こうして職質を受けたのはほとんど初めてのような気がする。
いや、一度、ロングドライブに出た初めの頃に、早朝うとうとしていた時に声を掛けられたことがある。あの時は、家出少年と間違えられているのか? そんな感じだった。免許証の提示を求められた。感じが悪いものだった。
実はその話には後日談があって、その免許証がその時点ですでに期限切れをしていたのだ。全く気付かなかった自分もさておき(初めての書き換え時だった)、どうして警察も気が付かないんだ、と思ったものだ。気が付けば更にやっかいになっていたかもしれないけど、その数ヶ月後免許再発行の手続きをしながら不思議に思ったものである。
怪しいやつ、いや意外ときちんとしているじゃないか、大丈夫か、そんな流れなのかと勝手に思った。
今回3泊目は秋田城の出土品収蔵庫横の駐車場だった。温泉に入って、湯沢方面を9時に立ち11時頃に着いた。既に食事は済ませていたので、寝る準備をし、一杯やりながらくつろいでいた時だ。
パトカーとは気付かなかった。車が近くに止まった。何だろうと息をひそめていると、ひと呼吸おいて男二人がこちらに近づいてくる。ああ、警察かとわかった。
ついつい怪しいやつらに襲撃されるそんな疑念を持ってしまうので、ほっとした。ただ、運転するわけではないが、車でお酒は気が引ける。片付けねばと、ゴソゴソしてたら、警官が窓をたたいた。
「何をしてますか」
私「くつろいでいます」
「もう遅い時間ですよ」
私「今日はここで寝ようと思っています」
私「ここは公園の駐車場ですし、停めておいても大丈夫ですよね」
「いけなくはないですが、……、いつもこんなことをしているのですか」
私「今日で3泊目です。昨日は湯沢市役所の駐車場で寝ました」
極めて紳士的に対応したつもりである。しかし、この日の警察はやたらしつこかった。免許証の提示はもちろん、靴を見せろとも言われた。なぜそこまで、と思わず声に出た。山城に行った後の靴なので、汚れてボロボロな状態。私的にはちょっと恥ずかしかったのだが、警察は違うように受け取ったのかもしれない。その後も職質は続き、30分くらいはやりとりが続いた。
また見回りにくるかもしれません、と言い残して去っていった。
すっかり車内は冷え切った。もうさっさと寝よう。
寝入ってしばらくした頃、本当に2度目の見回りがきた。そして更に時間が過ぎて、まさかの3回目の見回りが来た。
同じような対応をして何度も何度も免許証見せなくてもいいだろ、もう寝たんだよとタヌキ寝入りを決め込んでいたら、執拗に車をたたき、顔を目掛けてライトを当てる。性質が悪い。いやがらせかと思った。
「何か事件でもあったのですか」と聞いたら口をつぐんでいた。
ここで寝ているのがよっぽど気になるらしい。確かに秋田城という文化遺産のまっただ中にいる。だから早朝訪城ができるようにと、ここを選んだのだが、まずかったかなぁ。といって、今から移動する当てもないと、その気力も湧かない。
寝れなかったが、いつしか寝入ったらしい。4度目は全く不意打ちだった。
ひとりは婦警さんで、その方が初めて訊くように声をかけてきた。眠くて、すっかり切れていた。
「警察ってのはお互い連絡を取らないのですか、もう4度目ですよ!」
それでも免許証だけは確認していった。丁寧だけど、高圧的。まいった。また、すっかり目が覚めてしまった。寒い。
寝れなかった。
警察は本当に横の連絡も取れない組織なのか。いやいや、そんなはずはあるまい。この執拗なチェックは、あきらかに自分を疑っている。何でだろ、そう考え込むと寝れない。車内は冷え切ったまま。もう朝も近いような時間だった。
気が付くと6時で、すっかり夜は明けていた。
辛い職務質問だった。しかも4回も。ほとんど寝られなかった、そんな気がした。どうせ、ふらふらしているなら昼間寝たっていいじゃないかと思われたのか。なんか腹立たしい。
気を持ち直して、秋田城の散策をした。その日も、それなりに頑張って、見学を楽しみ充実した一日であった。
が、帰路はけっこう厳しかった。もともとと厳しい帰路ではあるが、この時の寝不足がたたったなと思った。
帰宅した後、その日、湯沢で火事があり一家7人がなくなるという事故があったことを知った。痛ましい火災でご冥福を祈るが、まだ原因ははっきりしないらしい。ひょっとしたら放火、と思った時、自分がその犯人かもしれないと疑いを掛けられたに違いない。ちょうどいいタイミングで自分が湯沢から移動してきたところだったし。ちょっとゾっとする顛末である。
まぁ、無事に帰ってこれてよかった。
まぁ、そんな話がありました、という過ぎてしまえばのお話でした。
ネットの記事は日にちが過ぎると読めなくなることが多いので、日経新聞の記事を以下に引用して貼り付けさせていただく。ご参照にどうぞ。
日本経済新聞記事より
http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK51022_R00C15A5000000/
住宅火災で7人死亡 秋田・湯沢、不明の3世代家族か
2015/5/2 3:48 記事保存
1日午後9時ごろ、秋田県湯沢市相川須川46の伊藤由蔵さん(78)宅が燃えていると119番があった。湯沢署や消防によると、木造一部2階建てが全焼、隣の2棟にも延焼し約2時間半後に鎮火。2日未明にかけ、焼け跡から男性を含む7人の遺体が見つかった。
署や消防は、伊藤さん夫婦や女児3人を含め、連絡の取れなくなった住人の3世代家族7人とみて身元確認を急ぐ。出火原因を調べるため2日午前、実況見分する。
湯沢署によると、連絡が取れないのは伊藤さんと妻のトミさん(80)、息子の光弘さん(41)と妻杏奈さん(27)、光弘さんの長女愛莉ちゃん(6)、次女結奈ちゃん(5)、三女楓華ちゃん(3)。付近の住民によると、伊藤さんはほぼ寝たきりで外出する姿を見かけず、トミさんが介護していたという。
現場はJR奥羽線三関駅の南約2キロの国道13号沿い。周囲には田畑が広がっている。秋田地方気象台によると、湯沢市では当時、乾燥注意報が発令されていた。
現場では消防車5台ほどが消火作業に当たったが、住宅からは激しく炎が上がり、勢いはしばらく収まらなかった。近所に住む男性は「サイレンの音がしたので外に出たら、住宅が激しく燃えていた」と不安そうに話した。〔共同〕
いや、一度、ロングドライブに出た初めの頃に、早朝うとうとしていた時に声を掛けられたことがある。あの時は、家出少年と間違えられているのか? そんな感じだった。免許証の提示を求められた。感じが悪いものだった。
実はその話には後日談があって、その免許証がその時点ですでに期限切れをしていたのだ。全く気付かなかった自分もさておき(初めての書き換え時だった)、どうして警察も気が付かないんだ、と思ったものだ。気が付けば更にやっかいになっていたかもしれないけど、その数ヶ月後免許再発行の手続きをしながら不思議に思ったものである。
怪しいやつ、いや意外ときちんとしているじゃないか、大丈夫か、そんな流れなのかと勝手に思った。
今回3泊目は秋田城の出土品収蔵庫横の駐車場だった。温泉に入って、湯沢方面を9時に立ち11時頃に着いた。既に食事は済ませていたので、寝る準備をし、一杯やりながらくつろいでいた時だ。
パトカーとは気付かなかった。車が近くに止まった。何だろうと息をひそめていると、ひと呼吸おいて男二人がこちらに近づいてくる。ああ、警察かとわかった。
ついつい怪しいやつらに襲撃されるそんな疑念を持ってしまうので、ほっとした。ただ、運転するわけではないが、車でお酒は気が引ける。片付けねばと、ゴソゴソしてたら、警官が窓をたたいた。
「何をしてますか」
私「くつろいでいます」
「もう遅い時間ですよ」
私「今日はここで寝ようと思っています」
私「ここは公園の駐車場ですし、停めておいても大丈夫ですよね」
「いけなくはないですが、……、いつもこんなことをしているのですか」
私「今日で3泊目です。昨日は湯沢市役所の駐車場で寝ました」
極めて紳士的に対応したつもりである。しかし、この日の警察はやたらしつこかった。免許証の提示はもちろん、靴を見せろとも言われた。なぜそこまで、と思わず声に出た。山城に行った後の靴なので、汚れてボロボロな状態。私的にはちょっと恥ずかしかったのだが、警察は違うように受け取ったのかもしれない。その後も職質は続き、30分くらいはやりとりが続いた。
また見回りにくるかもしれません、と言い残して去っていった。
すっかり車内は冷え切った。もうさっさと寝よう。
寝入ってしばらくした頃、本当に2度目の見回りがきた。そして更に時間が過ぎて、まさかの3回目の見回りが来た。
同じような対応をして何度も何度も免許証見せなくてもいいだろ、もう寝たんだよとタヌキ寝入りを決め込んでいたら、執拗に車をたたき、顔を目掛けてライトを当てる。性質が悪い。いやがらせかと思った。
「何か事件でもあったのですか」と聞いたら口をつぐんでいた。
ここで寝ているのがよっぽど気になるらしい。確かに秋田城という文化遺産のまっただ中にいる。だから早朝訪城ができるようにと、ここを選んだのだが、まずかったかなぁ。といって、今から移動する当てもないと、その気力も湧かない。
寝れなかったが、いつしか寝入ったらしい。4度目は全く不意打ちだった。
ひとりは婦警さんで、その方が初めて訊くように声をかけてきた。眠くて、すっかり切れていた。
「警察ってのはお互い連絡を取らないのですか、もう4度目ですよ!」
それでも免許証だけは確認していった。丁寧だけど、高圧的。まいった。また、すっかり目が覚めてしまった。寒い。
寝れなかった。
警察は本当に横の連絡も取れない組織なのか。いやいや、そんなはずはあるまい。この執拗なチェックは、あきらかに自分を疑っている。何でだろ、そう考え込むと寝れない。車内は冷え切ったまま。もう朝も近いような時間だった。
気が付くと6時で、すっかり夜は明けていた。
辛い職務質問だった。しかも4回も。ほとんど寝られなかった、そんな気がした。どうせ、ふらふらしているなら昼間寝たっていいじゃないかと思われたのか。なんか腹立たしい。
気を持ち直して、秋田城の散策をした。その日も、それなりに頑張って、見学を楽しみ充実した一日であった。
が、帰路はけっこう厳しかった。もともとと厳しい帰路ではあるが、この時の寝不足がたたったなと思った。
帰宅した後、その日、湯沢で火事があり一家7人がなくなるという事故があったことを知った。痛ましい火災でご冥福を祈るが、まだ原因ははっきりしないらしい。ひょっとしたら放火、と思った時、自分がその犯人かもしれないと疑いを掛けられたに違いない。ちょうどいいタイミングで自分が湯沢から移動してきたところだったし。ちょっとゾっとする顛末である。
まぁ、無事に帰ってこれてよかった。
まぁ、そんな話がありました、という過ぎてしまえばのお話でした。
ネットの記事は日にちが過ぎると読めなくなることが多いので、日経新聞の記事を以下に引用して貼り付けさせていただく。ご参照にどうぞ。
日本経済新聞記事より
http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK51022_R00C15A5000000/
住宅火災で7人死亡 秋田・湯沢、不明の3世代家族か
2015/5/2 3:48 記事保存
1日午後9時ごろ、秋田県湯沢市相川須川46の伊藤由蔵さん(78)宅が燃えていると119番があった。湯沢署や消防によると、木造一部2階建てが全焼、隣の2棟にも延焼し約2時間半後に鎮火。2日未明にかけ、焼け跡から男性を含む7人の遺体が見つかった。
署や消防は、伊藤さん夫婦や女児3人を含め、連絡の取れなくなった住人の3世代家族7人とみて身元確認を急ぐ。出火原因を調べるため2日午前、実況見分する。
湯沢署によると、連絡が取れないのは伊藤さんと妻のトミさん(80)、息子の光弘さん(41)と妻杏奈さん(27)、光弘さんの長女愛莉ちゃん(6)、次女結奈ちゃん(5)、三女楓華ちゃん(3)。付近の住民によると、伊藤さんはほぼ寝たきりで外出する姿を見かけず、トミさんが介護していたという。
現場はJR奥羽線三関駅の南約2キロの国道13号沿い。周囲には田畑が広がっている。秋田地方気象台によると、湯沢市では当時、乾燥注意報が発令されていた。
現場では消防車5台ほどが消火作業に当たったが、住宅からは激しく炎が上がり、勢いはしばらく収まらなかった。近所に住む男性は「サイレンの音がしたので外に出たら、住宅が激しく燃えていた」と不安そうに話した。〔共同〕
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