0551大坂城の石垣を数えた人
ツイッターで近世城郭の石垣なんて数えられたことがあるのだろうか、というようなことをつぶやかれていた。あ、それは、ありますよ、と思ったものの、肝心な資料がでてこない。
それは、大坂城でして、確か100万個だったとか。
しかし、大坂城の石垣の石は100万個だそうです、と書くとちょっとうさんくさい。あのへんに、資料は埋もれているのだけれどな、埋もれているウモれている……と悶々とした日々を過ごしていたが、やっとその本が見つかった。
「大坂城の謎」村川行弘著(学生社)2002/5発行
数字がきっちりかかれているイメージがあったが、推定100万個という回答しかみつからなかった。そのことは、記憶違いでがっかりしたが、記述をざっと拾い読みしていくと、「著者らが自ら、その石垣にチョークを入れて調査した」とあり、その奮闘ぶりに感動する。そこまで、ひとつの城を調べている人がいるのか、大坂城ラブ、恐るべしである。
「これは確実に一つ一つ数えた数字であるから正確である」と言い切れるのはすごいものである。そうして数えた石垣が約50万個、そして、「水面下に遺存する石垣の個数がやはり地上露出個数とほぼ同等と判定されるので、大坂城の全石垣の個数は、約100万個と推定して大差ないと考えられる」と結んでいる。
緻密な調査の割にはアバウトな結論だけれど、とにかくひとつひとつを数えた人がいることは確かだ。
ちなみに数えた石垣を壁面としてとらえると、外堀99、中仕切78、天守閣周辺54、内堀52で、計283壁面となるそうで、その距離は11.2kmになるそうである。
これは大坂城の石垣を清掃しているレンジャー部隊の人を撮ったものであるが、こんなふうにして、ひとつひとつかぞえたのであろう。
そして刻印石は最大1,247種類としている。石垣の裏にも刻印があることがある、ことが確認されているが、裏だけにしか見られない刻印は見つかってないので間違いはないそうだ。
ただ刻印は、薄くなったり消えてしまったり見えないところにある場合もあるので、個数は6万個以上と推定したのにとどめていた。正確さへの配慮が潔い。
すでに著者の村川さんは亡くなられているが、その熱い思いを充分感じられる一冊である。
それは、大坂城でして、確か100万個だったとか。
しかし、大坂城の石垣の石は100万個だそうです、と書くとちょっとうさんくさい。あのへんに、資料は埋もれているのだけれどな、埋もれているウモれている……と悶々とした日々を過ごしていたが、やっとその本が見つかった。
「大坂城の謎」村川行弘著(学生社)2002/5発行
数字がきっちりかかれているイメージがあったが、推定100万個という回答しかみつからなかった。そのことは、記憶違いでがっかりしたが、記述をざっと拾い読みしていくと、「著者らが自ら、その石垣にチョークを入れて調査した」とあり、その奮闘ぶりに感動する。そこまで、ひとつの城を調べている人がいるのか、大坂城ラブ、恐るべしである。
「これは確実に一つ一つ数えた数字であるから正確である」と言い切れるのはすごいものである。そうして数えた石垣が約50万個、そして、「水面下に遺存する石垣の個数がやはり地上露出個数とほぼ同等と判定されるので、大坂城の全石垣の個数は、約100万個と推定して大差ないと考えられる」と結んでいる。
緻密な調査の割にはアバウトな結論だけれど、とにかくひとつひとつを数えた人がいることは確かだ。
ちなみに数えた石垣を壁面としてとらえると、外堀99、中仕切78、天守閣周辺54、内堀52で、計283壁面となるそうで、その距離は11.2kmになるそうである。
これは大坂城の石垣を清掃しているレンジャー部隊の人を撮ったものであるが、こんなふうにして、ひとつひとつかぞえたのであろう。
そして刻印石は最大1,247種類としている。石垣の裏にも刻印があることがある、ことが確認されているが、裏だけにしか見られない刻印は見つかってないので間違いはないそうだ。
ただ刻印は、薄くなったり消えてしまったり見えないところにある場合もあるので、個数は6万個以上と推定したのにとどめていた。正確さへの配慮が潔い。
すでに著者の村川さんは亡くなられているが、その熱い思いを充分感じられる一冊である。
2015-10-14 05:00
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