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0777弘前城(青森県) [城印象記]

青森県弘前市下白銀町の弘前城を紹介します。



今回、曳家された天守と天守のなくなった天守台が見たくて青森まで行ってきました。弘前城には何度か訪れていますが、是非、この非日常的な状態を見たかったのです。

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どうですか、この本丸にポツンと置かれた三層天守。

高さ14.4mと天守としては小ぶりではありますが、層塔型三重三階の天守は美しいです。私としてはこの非日常的な状態を楽しみたかったのです。いつもだと堀を隔てて対面する天守が間近に見えるのです。これは、よかったですね。

天守のない天守台はこちらです。

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ないものを見て想像して楽しむのは、城ファンによくあることですが、弘前城もそうなったかと思うと感慨深いものがあります。

あった時を思い返しながら、そしてまた10年にも及ぶ工事の末に元に戻るという天守を想定しながら眺めていました。

今回の工事で、水堀が埋められ、工事するという石垣を間近で見られると言うのも収穫でした。城ファンにはここにこだわって見て欲しいです。

天守台下の石垣です。

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こんなふうに格好良く撮ってしまうと、ちょっと問題がはっきりしません。

今回埋め立てられて間近で見える石垣を、天守台から遠いところから並べてみるとこんな具合です。

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ずいぶん、石垣の組み方が違うものです。

1枚目の古そうな野面っぽい石垣はしっかりしているのに、2枚目のきれいな石を並べた切り込み接ぎで布積みした石垣では、孕みが見られ抜けた石もありました。3枚目の天守台は石が新しく、野面積のようになってるものの、孕みもあり、石が割れている部分もあります。

石垣が危ない状況だというのが、間近で見てひどく感じられました。

天守下の石垣は明治大正に修復されたとのことですが、果たしてこの時の石垣の完成度はいかばかりなものか、危ぶまれるものだなと思った次第です。

というか、切り込み接ぎの部分なども含めると、時代が下るにしたがって石垣築城技術が落ちているのかもしれない、東北の地において西国ほどには石垣技術が伝承しなかったに違いないと思ったりしました。

弘前城は基本は土の城、土の土塁が主で、石垣は得意ではなかったのですね。

工事は時間をかけても構わないので、しっかりとしたいい石垣を組んでもらいたいものだと思ったものですが、そうすると本来と違うものになってしまうのかなと妙な心配をしたりしました。

間近での石垣チェックも今だから見ておきたいポイントです。

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本丸には移動した天守を見るための台も置かれていました。

やっぱり、いいですね。

天守を見るなら朝がお勧めです。

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