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0667新宮城(和歌山県) [城印象記]

和歌山県新宮市新宮字丹鶴の新宮城(丹鶴城・沖見城)を紹介します。



熊野川河口に近い丹鶴山に築かれた平山城です。あたり一帯は丹鶴城公園となっていて整備されています。2003年には国の史跡にも指定されました。近世には水野氏10代の居城でもあり、三層の天守が挙がっていたそうです。

公園入口として整備された大手口の冠木門から登ります。

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けっこうな石段ですね。平山城という地形がわかります。

案内板がありました。そこの城内地図。近世城郭ではありますが、割とシンプルな縄張りじゃないでしょうか。

(本丸下、鐘ノ丸下の赤丸付近に駐車はできます。)

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松ノ丸前の階段です。整備の手も入っているのでどこまで昔のままかわかりませんが、石で固められた登り口です。

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建物は残っていませんが、虎口などはよく残っています。

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松ノ丸から鐘ノ丸へ上がる虎口もなかなかいいです。

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が、まずは松ノ丸から山を下り川へと向かいます。水ノ手には船着き場がありました。

河原近くから本丸方面を見上げます。かなり高低差があります。公園となって歩きやすくなると、どうしても本来の城としての近寄り難い守りの場所であったことを忘れてしまいます。が、その意味では、城らしさを彷彿とさせてくれる場所でもありました。

ふと、鳥羽城の三の丸広場からの景色を思い出しましたが、少し似たところがありますよね。

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船着き場はこんな具合で、石垣での固められています。

城の攻防を想定した施設というより、ここで備長炭が出港されたらしく、交易の要が藩主直轄下にあったということだそうです。新宮の経済的側面を支えたということなのでしょう。

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さて、再び山を登り、松ノ丸へ入り、鐘ノ丸へ上がります。

ここは今では広場のようになっています。

ちなみに、丹鶴城公園は、和歌山県朝日夕陽百選にも数えられているそうです。

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いよいよ本丸に向かいます。

本丸を横から眺めたところですが、味わいのある角度です。

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松ノ丸の虎口も、鐘ノ丸の虎口もしっかりしていますが、ここ本丸の虎口も堂々たるものです。きっちり積まれていることは言うまでもありませんが、石が大きいです。ですから、迫力も増すというものです。

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本丸からは、石塁のその先に出丸も見えます。

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建造物は何も残ってはいませんが、その石からなかなかの城郭であったことが偲ばれます。

天守閣再建の話もあるそうですが、このままそっとしておいてほしいと思いますね。ただ、もう少し手を入れないと崩れそうな石垣部分も見られ、整備はお願いしたいです。

本丸には与謝野寛の歌碑が、ふもとにはゆかりの佐藤春夫についての説明板があったりしました。懐かしい昭和的城郭風景も感じたりしました。

本丸の最高所では標高60mくらいだそうです。見下ろす熊野川の風景がいいですね。

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